慢性中耳炎・原因、症状と治療方法

慢性中耳炎

慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん)は中耳炎の1つである。
1.鼓膜穿孔が持続している状態
2.鼓膜は中耳を外界から遮断することにより、中耳を感染から防御しているが、鼓膜穿孔する事により中耳が外界と直接つながってしまい、中耳に細菌感染症が惹起される。
3.中耳の感染症が慢性化することは、内耳障害を引き起こし、耳鳴り、難聴を引き起こす。

原因

幼児期の急性中耳炎の治療が不十分な場合など、中耳に慢性的細菌感染が持続することがあります。鼓膜の穿孔に加えて長期間の炎症により、耳小骨や中耳にも障害が及んだものを慢性中耳炎といいます。

症状

慢性中耳炎は耳漏を繰り返します。伝音性難聴に加えて、感音性難聴も混在していることが多く、混合性難聴を示します。炎症が増悪すると、めまいや耳鳴り、頭痛、まれに顔面神経麻痺なども起こりることがあります。

治療方法

点耳薬などにより、炎症をコントロールすることで、慢性中耳炎による耳漏を止めることは可能です。しかしながら慢性的な病巣が中耳に存在する場合は、風邪などがきっかけで耳漏を繰り返します。この様な場合には、慢性的感染病巣を清掃すること、さらに鼓膜穿孔の閉鎖、中耳腔の形成、耳小骨の再建などにより聴力を改善する手術的治療が選択されます。

手術

慢性的感染病巣が消失して鼓膜の閉鎖だけでよい場合は、鼓膜形成術を行います。鼓膜の閉鎖に加えて慢性感染病巣の清掃、耳小骨の再建が必要な場合は、鼓室形成術+乳突削開術を行います。当院では、耳小骨の再建には細田が開発した軟骨接合型人工耳小骨を用います。この耳小骨を用いることで、非常に安定した再建が可能で、現在多くの大学病院でも使用されるようになりました。

鼓室形成術のリスクとしては、めまい、耳鳴り、難聴の増悪、顔面神経麻痺、味覚障害などが考えられますが、熟練した医師のもとで行う場合、ほとんど安全な手術といえます。 当院では、局所麻酔の日帰り手術を行います。手術は、ほとんど痛みなく、多くの患者様はモニターでご自分の手術の様子をご覧になっています。小児など、全身麻酔が必要な場合は近隣の岩野耳鼻咽喉科サージセンターで一泊入院手術を行います。